この作品は、清水ちなみ原作を脚本家の尾崎将也氏と大森一樹監督がまとめ上げ、架空の遊園地が舞台となったお話しです。
撮影監督は、LA在住の渡部真氏。2カメラシステムがメインになるため、カメラオペレーターとして参加しました。
実際の撮影は、冬の遊園地、しかもほとんどがナイトシーン。
ロケ場所は、神戸六甲アイランドAOIA, 八景島シーパラダイス、東京後楽園遊園地等で、特にAOIAと八景島は海に近いせいもあり、かなりの寒さ。夜中には0度まで下がる事もしばしばで、カメラのヒーターは常に稼働状態、私たちスタッフもホカロンを体に張り付けての奮闘でした。
さてこの作品で使用したパナフラッシャーを紹介しましょう。
パナビジョン社のこの装置は、カメラ内部でフラッシングをさ せることができるとても便利なアクセサリーです。 |
フラッシングを知らない方のために少し 説明すると、フィルムにごくわずかの光を 当てることにより、フィルムの暗部を持ち 上げて、通常ならば黒くつぶれてしまうと ころを見える状態にするテクニックです。 このテクニック、一般には、現像所で行 うことが多いのですが、現像所ではロール 単位で処理してしまうために、撮影カット ごとに処理することはかなりの手間がかか ります。 |
この装置ならば、カットごとにフラッシング濃度も変えることができ、 空いているマガジンポートを利用し、とてもコンパクトなためにレンズ 交換の邪魔にもなりません。 装置内部にはハロゲン球が入っていて、ディフュージョンフィルター の216が6枚(これは点光源ではなく面光源にするためです。)と80C フィルターを透過してフィルム面に到達します。 また特殊な絞りにより、光量を調節し、内蔵されている露出計によりそ の光の量を計測します。 必要ならばカラーフィルターを入れることにより、フィルム暗部に色を 付けることもできる優れものです。 もちろんこれらをフルに活用するためには、現像所との密な連携とかな りのテストを必要とするのは言うまでもありません。 ナイトシーンでの撮影では、フルに威力を発揮しました。 |
パナビション プラチナ パナビション ゴールド2 スーパーパナビッド パナアリ3 パナ1000’マガジン X6 パナ500’マガジン X4 パナ250’マガジン X2 17.5mm プリモ T1.9 21mm プリモ T1.9 27mm プリモ T1.9 35mm プリモ T1.9 40mm プリモ T1.9 50mm プリモ T1.9 75mm プリモ T1.9 100mm プリモ T1.9 150mm プリモ T1.9 17.5-75mm プリモズーム T2.3 20-200mm パナズーム T3.1 25-250mm パナズーム T4 プリシジョンスピードコントロール アリギアヘッド サクラー7ヘッド トライポッド X2 |
企画: | 黒澤満 一瀬隆重 |
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プロデューサー: | 服部昭男 石原真 |
監督: | 大森一樹 |
撮影監督: | 渡部 真 |
美術: | 小澤秀高 |
録音: | 林 鑛一 |
助監督: | 鳥井邦夫 |
カメラオペレーター: | 坂本誠吾 |
フォーカスプラー: | 奥田兼久 |
撮影セカンド: | 今井孝博 |
撮影サード: | 山下雅己 |
ギャファー: | 風間孝大 |
照明ファースト: | 石塚裕治 重松秀樹 |
照明セカンド: | 本間美香 泉 直希 |
現像: | 東映化学工業 |
フィルム: | Fuji8550 Fuji8560 Fuji8570 |