2月3日、横浜の郊外にあるスタジオで『ラブノーツ』メインのお二人の撮影を行いました。
今回のスタジオ撮影で使用したフィルムはEK7287。ローコントラスト、タングステンタイプのフィルムです。
また、照明にはタングステンライトとHMI デーライトタイプのミックスライトにて撮影。これは人物へのバックキーライトはタングステンで、人物奥の白ホリゾントにはHMIライトを水槽に透して、ブルーの水模様を映し、海のイメージをライトで作ってみました。
この水槽は、高さ20センチ縦横90センチのアクリルでできており、これに水を深さ1センチほど入れてあります。
HMIライトをタングステンフィルムで撮影すると、通常は単に色温度が上がった、青白い色になってしまいます。そこで、海の中のイメージを作るのに、Lee 354 Special Steel Blue というフィルターをライトの前に掛けて、(これは濃いブルーグリーンのフィルターです。)海の青さに近づけました。
また、色に濃淡を付けるために、フィルターを 細かくカットしたものをベースになるフィルター に張り込んでいきます。 |
人物へのバックキーライトは、Lee 187 Cosmetic Rouge というフィルターにより、(淡い肌色のフィルターです。)光の暖かさを作りました。
左から、フォーカスプラー小林元、私、ギャファー松本栄治。
一般に音楽物の撮影をする場合、音と絵を合わせるためにプレイバック撮影という方法をとります。
これは既にレコーディングされた音楽を、再生しながら(プレイバック)撮影する方法で、ミュージシャン達は音楽を聞きながら、いわば "くちぱく" をしながら合わせていくわけです。
この時の音楽は、ベーカムビデオテープのサウンドトラックに録音されており、同じくべーカムのタイムコード信号をタイムコードスレート(カチンコ)に表示させることにより、それを撮影することで、音楽をどこからスタートさせても音と絵を、後の編集で合わせることができます。
もちろん、この時のベーカム画像トラックは関係ありません。
今回使用した機材のなかに、バズーカと呼ばれるカメラ台があります。
これは三脚とは違い、センターから伸びる長さの違うパイプを繋ぎあわせて、使用するもので、組み込まれているギアを使って上下に対する微調整をする事もできます。
あまり日本では使う人がいませんが、三脚と違って足周りがすっきりする便利なカメラ台です。
また、カメラヘッドには「アリフレックスギアヘッド2」を使用しました。
通常のパン棒が付いているカメラヘッドに比べ、パンやティルトを力を必要とせずにスムースに動かすことができます。
左手のホイールハンドルでパンを操作し、右手のホイールハンドルでティルトを操作します。もちろん使いこなすまでには、それなりの練習が必要ですが、見た目ほどには難しくありません。
フォーカスプラーの小林元が、テープメジャーにより距離を計測。
スポットメーターにより最終露出を計測します。
今回使用したこれらの画像は、スタジオでのメーキングシーンをベーカムで撮影していただいた、カメラマン坂口真一郎氏、ビデオエンジニア前川達彦氏による映像から取り込みました。
アリフレックス16SR3 400' マガジン X2 ロングファインダー フォローフォーカス 5x6マットボックス ビデオアシスト 11-110mm ツアイスズーム マイクロフォースZoom Cont. 180mm ツアイス ソフトFX 1/2,1 アリギアヘッド2 バズーカ 3インチモニター 14インチVideo combo カーブトラックドーリー大型 タイムコードスレート |
(スタジオMAO/アークシステム)
4Kw HMI x1 シャッター(HMI) シネベーター 10kw x2 スライダック 10kw用 5kw x4 2kw x4 2kw SOFT x2(ソフトライト) センチュリースタンド フラック(大) 黒フラッグ(大) ジャー イントレ 6 feet(二段組一機) パイプ枠 4M パイプ枠 3M パイプ枠 0.5M パイプ枠 L型 水槽+ワイヤ 6X6 水槽 4X4 スモークマシン 送風機 暗幕 大 暗幕 中 サンドバック アップルボックス フィルター 187 Lee Cosmetic Rouge 354 Lee Special Steel Bule 110 Lee Middle Rose |
現在スチール画像のみですが、是非こちらをご覧ください。